販促・売場づくり

お客の心を動かす! 行動経済学でスーパーマーケットの売上を上げる10の戦略

販促・売場づくり
  1. はじめに
  2. えらべないと、買えない?「種類が多すぎる」ときの落とし穴
    1. お店でこんなことありませんか?
    2. 第1章:実験で分かった「種類が多いと買わなくなる」話
    3. どうすればいいの?
  3. 第2章:「損したくない!」という気持ちが買う理由になる
    1. 人はなぜ“損したくない”と思うのか?
    2. スーパーではこんなふうに使えます
      1. POPの例
      2. 売場づくりの工夫
    3. 【図解】“損したくない気持ち”のチカラ(イメージ図)
  4. 第3章:最初に見た数字で決まっちゃう?「アンカリング効果」
    1. こんな経験ありませんか?
    2. スーパーではどう使う?
      1. 元の価格やセット割引を見せる
      2. POPで“基準”を見せる
    3. 【図解】アンカリングのしくみ(イメージ図)
  5. 第4章:「理由がある」と納得して買いたくなる|理由づけ効果
    1. たとえばこんな違い
    2. スーパーでの使い方
      1. POPの例
      2. スタッフの一言でもOK
    3. 【図解】“理由づけ”があると安心して買える(イメージ図)
  6. 第5章:「今だけ!残りわずか!」で心が動く|希少性の法則
    1. なぜ“数が少ない”と欲しくなるの?
    2. スーパーでの使い方
      1. POPの例
      2. 売場づくりの工夫
    3. 【図解】“希少性”があると欲しくなる(イメージ図)
  7. 第6章:ついで買いを生む!お客様の動線と“流れ”の仕組み
    1. 人は“流れのまま”に動きやすい
    2. スーパーでの使い方
      1. 商品の並べ方に“ストーリー”をつくる
      2. お客様の動きに合わせて誘導
    3. 【図解】ついで買いの流れ(イメージ図)
  8. 第7章:みんなが選んでいるなら安心!「社会的証明」のチカラ
    1. たとえばこんな場面
    2. スーパーでの使い方
      1. POPの例
      2. 見せ方の工夫
    3. 【図解】“みんなが選んでる”と買いやすい(イメージ図)
  9. 第8章:「せっかく手に取ったし…」と思わせる|保有効果のひみつ
    1. なぜ“もったいない”と思うの?
    2. スーパーでの使い方
      1. 試してもらう仕組みをつくる
      2. 商品を“持ってもらう・カゴに入れてもらう”工夫
    3. 【図解】保有効果が働く流れ(イメージ図)
  10. 第9章:「最初に見たもの」が基準になる|初頭効果のひみつ
    1. たとえばこんな場面
    2. スーパーでの使い方
      1. 売場の最初に“主力商品”を置く
      2. 特売よりも“価値を伝える”商品から見せる
    3. 【図解】初頭効果の流れ(イメージ図)
  11. 第10章:最後の印象が心に残る!終末効果の活かし方
    1. なぜ“最後”が大事なの?
    2. スーパーでの使い方
      1. レジ前や出口周辺の工夫
      2. 最後の印象を「気持ちよく」する
    3. 【図解】終末効果の流れ(イメージ図)
    4. まとめ:売上アップは“お客様の気持ち”から始まる!
    5. この記事で紹介した10の工夫
    6. 現場で実践するときのポイント
  12. 参考文献・出典(信頼できる情報)

はじめに

「いい商品をそろえているのに、思うように売れない」
「値下げしても動きが鈍い」スーパーマーケットの現場では、こんな悩みが日々つきまといます。

でも実は、売上に影響するのは「商品力」や「価格」だけではありません。
お客様が商品を手に取るまでには、無意識のうちに働いている“行動パターン”や“心理のクセ”があり、これを理解して売場をつくることで、売上をグッと伸ばすことができるのです。

そこで注目したいのが、「行動学経済学」という考え方です。

これは、「人はいつも合理的に行動するわけではない」という前提のもと、心理的・感情的な要因が購買行動にどう影響するかを研究する学問です。


たとえば、

  • 選択肢が多すぎると、逆に買えなくなる(選択のパラドックス)
  • 人は損を避ける傾向が強い(プロスペクト理論)
  • 最初に見た価格がその後の判断を左右する(アンカリング効果)

こうした原理を売場や販促に応用すれば、従来の「経験や勘」に頼る運営から一歩進んだ、“科学的な売上アップ”が可能になります。

この記事では、スーパーマーケットの現場で活かせる経済行動学の知識と具体的な戦略を、10の章立てでわかりやすく解説していきます。

各章には図解も交えながら、「今日から使えるヒント」が必ず見つかるよう構成しています。

読者のみなさんが、「そうそう、これ現場であるある!」「これ試してみたい!」と思えるような気づきが得られる記事を目指して、心を込めて執筆しました。あなたの売場と売上に、少しでもプラスになりますように。

えらべないと、買えない?「種類が多すぎる」ときの落とし穴

お店にたくさんの商品をそろえると、「たくさんあっていいね!」と思ってもらえる気がしますよね。でも実は、「種類が多すぎて、どれを買えばいいか分からない…」と、お客様が迷って何も買わずに帰ってしまうことがあるんです。

これを「えらべないと、買えない現象」と呼んで、売上が下がってしまう原因のひとつになります。


お店でこんなことありませんか?

たとえば、こんな売場を想像してみてください。

  • ジャムが24種類ずらりと並んでいる
  • パスタソースがずら〜っと20本以上
  • ドレッシングが10種類以上並んでいるけど、どれも似てる…

お客様は「選びきれない」「時間がない」「また今度にしよう」と、買わずに通りすぎてしまいます。


第1章:実験で分かった「種類が多いと買わなくなる」話

実際にアメリカのスーパーで行われた実験では、

  • ジャムを「6種類」並べたとき…たくさんの人が買った
  • ジャムを「24種類」並べたとき…見る人は多かったけど、買った人は少なかった

という結果が出ました。

種類を絞れない・・・何を売り込むべきか分からないという方はABC分析を行い種類を激選しましょう。


どうすればいいの?

お店では次のような工夫が効果的です。

  • 「おすすめ」や「人気No.1」のPOPをつける
     → どれを選べばいいか、目印になります
  • 「スタッフのおすすめ」「まずはこれ!」のように背中を押す言葉を書く
     → 決めやすくなります
  • あえて商品数をしぼる(売場に出すのは少なめに)
     → 迷わず手に取りやすくなります

お客様は、「選びやすい売場」だと安心して商品を手に取ってくれます。         逆に、「多すぎて選べない」と、せっかくのお買い得品でも買わずに帰ってしまうことも。 「迷わせない売場づくり」、意識してみましょう!

第2章:「損したくない!」という気持ちが買う理由になる

お客様は、「得したい!」という気持ちよりも、「損したくない…」という気持ちのほうが強くなることがよくあります。       これをお店づくりやPOPでうまく使うと、「思わず買いたくなる」仕掛けができるんです。


人はなぜ“損したくない”と思うのか?

それは、「得すること」よりも「損すること」のほうが、心に大きなショックを感じやすいからです。

たとえば、

  • 1,000円得したとき → ちょっとうれしい
  • 1,000円損したとき → すごくがっかり…

同じ金額でも、「損したとき」のほうが強く記憶に残るんですね。
この気持ちは、人間にとって自然な防衛本能のようなものとも言われています。


スーパーではこんなふうに使えます

POPの例

  • 「今だけお得」よりも → 「今逃すと損かも!」
  • 「まとめ買いで割引」よりも → 「単品で買うと損!」

売場づくりの工夫

  • 「残り○点」「期間限定」など、今買わないと損”を感じさせる言葉
  • まとめ買いPOPには「バラで買うと〇〇円高い!」と表示する

【図解】“損したくない気持ち”のチカラ(イメージ図)

お客様の気持ちの強さ(↑)

  「損したくない!」←←← 強い行動力
  「得したい!」 ←   小さい行動力

※行動を起こしやすいのは「損失を避けたい」気持ち

たとえば同じ値引きでも、「今だけお得!」より「今買わないと損!」と言われると、買う気が強くなることがあります。この“ちょっとした言い方の違いが、売上を左右するんですね。


第3章:最初に見た数字で決まっちゃう?「アンカリング効果」

お客様が商品を見たとき、最初に目にした値段や情報が、そのあとの判断に大きく影響することがあります。
これは「アンカリング効果(アンカー=いかり)」と呼ばれるもので、スーパーの売場でもよく使われています。


こんな経験ありませんか?

たとえば、こういう売場を想像してみてください。

  • 「通常価格 980円 → 本日限り 698円!」とPOPに書かれている商品
  • 最初に980円を見ているので、698円がすごく安く感じる!

→ 実は「最初に見た価格(=アンカー)」が基準になって、安いか高いかを判断してしまうんです。


スーパーではどう使う?

元の価格やセット割引を見せる

  • 「1個398円、3個で1,000円!」と書くことで、「あ、ちょっとお得かも」と感じる
  • 「他店では〇〇円」など、比較できる数字を添える

POPで“基準”を見せる

  • 「メーカー希望価格」「以前の価格」などを表示
  • 「1個あたり〇〇円」など単価で比較できると効果UP

【図解】アンカリングのしくみ(イメージ図)

最初に見た価格 → 600円
 ↓
その後の価格 → 380円
 ↓
「安い!」と感じる気持ちが強くなる(=アンカー効果)

この“最初の印象”が変わるだけで、同じ価格でも「高い」「安い」の感じ方がガラッと変わります。お客様が「買ってもいいかも」と思う後押しに、アンカリングはとても役立ちます。


第4章:「理由がある」と納得して買いたくなる|理由づけ効果

お客様は、「なんとなくお得」よりも、「ちゃんと理由がある」ほうが安心して商品を手に取ってくれます。

これは「理由づけ効果」と呼ばれ、“なぜこれを買うのか?”を言葉で伝えることで、納得感が高まるという心理です。


たとえばこんな違い

  • 「この商品、おすすめです!」
    → なんとなく良さそうだけど、ピンとこない
  • 「この商品は、野菜がたっぷりで栄養バランスがいいのでおすすめです!」
    → 理由があるから納得しやすい!

ちょっとした説明を足すだけで、「なるほど、それなら買ってみようかな」と感じやすくなるのです。


スーパーでの使い方

POPの例

  • 「人気です!」             → より良いのは…「リピート率No.1!お客様の声で選ばれました」
  • 「まとめ買いがおすすめ!」       → 「忙しい日にもすぐ食べられるから、まとめ買いがおすすめです」

スタッフの一言でもOK

  • 「今の時期しか入らない旬の野菜なんです」
  • 「この味付け、冷めても美味しいのでお弁当にぴったりですよ」

【図解】“理由づけ”があると安心して買える(イメージ図)

おすすめ商品 → なぜおすすめ?
     ↓
 「家族にも人気」「忙しい日に便利」
     ↓
 納得して購入しやすくなる!

「なぜこれが良いのか?」が分かると、お客様はより安心して買うことができます。    たった一言の説明が、売上アップにつながる大きなヒントになります。


第5章:「今だけ!残りわずか!」で心が動く|希少性の法則

人は、「いつでも買えるもの」よりも「今しか買えない!」「数が少ない!」と思ったときの方が、すぐに行動しやすくなります。    これは「希少性の法則」と呼ばれ、スーパーマーケットの売場でもとても効果的に使える心理です。


なぜ“数が少ない”と欲しくなるの?

人は、「手に入らなくなるかも」と思うと、不思議と価値が高く感じるものです。
これは「限定」「残りわずか」「期間限定」などの言葉が、今買わなきゃ損”という気持ちを生むからです。


スーパーでの使い方

POPの例

  • 「数量限定」→「今だけ入荷!限定30個!」
  • 「週末までの特価」→「土日限定!月曜から元の値段に戻ります」

売場づくりの工夫

  • 商品を多く積まない(少なめに見せて“売れている感”を出す)
  • 陳列棚に「残り○個」と表示するだけでも効果あり!

【図解】“希少性”があると欲しくなる(イメージ図)

商品A:いつでも買える → あとでいいかな
商品B:今だけ!あと3個! → 今すぐ買っておこう!

「あとで」が「今買おう」に変わる!

お客様の「今買っておかないと…」という気持ちを引き出せるような売場やPOPは、売上アップにつながります。“売れてるように見える工夫”も、実は立派な販促の技なんです!


第6章:ついで買いを生む!お客様の動線と“流れ”の仕組み

スーパーマーケットでの買い物は、「計画通り」よりも「ついでに買っちゃった」がとても多いです。この“ついで買い”を自然に引き出すには、お客様の「動きの流れ=動線」を意識した売場づくりがポイントになります。


人は“流れのまま”に動きやすい

たとえば、野菜売場のあとにドレッシング売場があったら…?
→ 「サラダつくろうかな、あ、ドレッシングも買っておこう」となりやすい!

これは、お客様の行動に合わせて商品を並べた「動線設計」が効いているからです。


スーパーでの使い方

商品の並べ方に“ストーリー”をつくる

  • カレーのルウ → じゃがいも・玉ねぎ・にんじん → 福神漬け・カレーパン
  • パスタ → パスタソース → 粉チーズ・サラダセット

→ 「これもあったら便利だな」が自然に起こるように並べるのがコツ!

お客様の動きに合わせて誘導

  • 入り口→主力商品→日配→レジ前、という動きに合わせて「ついで買いアイテム」を配置
  • 通路の右側に関連商品を置く(右利きの人が多いため)

【図解】ついで買いの流れ(イメージ図)

カレーのルウ
 ↓
カレー用野菜(じゃがいも・にんじん)
 ↓
サラダセット
 ↓
福神漬け

買い物の“流れ”に合わせて商品を配置!

お客様が自然に「これも必要かも」と思えるような“流れ”を作ることで、無理なく売上アップにつながります。

レジ前のガムやスイーツも、実はこのテクニックのひとつなんですよ。


第7章:みんなが選んでいるなら安心!「社会的証明」のチカラ

お客様は、「自分で考えて選んでいる」と思っていても、実はまわりの人が選んでいるから”という理由で安心して選んでいることがよくあります。

これを「社会的証明」といって、売場でもとても役立つ心理効果です。


たとえばこんな場面

  • 「人気No.1」「売上ランキング1位」と書いてある商品
    → 「たくさんの人が選んでるなら安心だな」と思って手に取る
  • 「お客様の声」「レビュー4.5点以上」
    → 「評価が高いからきっといいはず」と信じやすくなる

スーパーでの使い方

POPの例

  • 「スタッフおすすめ」よりも       → 「○○店で今月一番売れている商品です!」
  • 「高評価!」よりも           → 「〇〇人のお客様に選ばれました」

見せ方の工夫

  • ランキング形式で「1位・2位・3位」を出す
  • パッケージに「〇万個突破!」と貼る
  • 手書き風の「お客様の声POP」を添える

【図解】“みんなが選んでる”と買いやすい(イメージ図)

商品A:特に説明なし → あまり気に留めない
商品B:売上1位/〇人に選ばれた → 安心して手に取る!

「人気=安心感」を生むのが社会的証明!

「人気商品です!」というひと言があるだけで、「買って大丈夫そう」という気持ちになれるのが人間です。

とくに新商品や高単価品では、この“安心感”が大きな後押しになります。


第8章:「せっかく手に取ったし…」と思わせる|保有効果のひみつ

お客様は、一度自分のものになったように感じた商品を「手放したくない」と思いやすくなります。

これは「保有効果」と呼ばれる心理で、「一度手に取った商品は、価値が高く感じられる」傾向があります。


なぜ“もったいない”と思うの?

人は、何かを得たあとにそれを失うことに強いストレスを感じます。

たとえば、カゴに入れた商品をあとで戻すのって、ちょっと気が引けますよね。

→ この「もったいない」「せっかく手に取ったし…」という気持ちが、購入を後押しするんです。


スーパーでの使い方

試してもらう仕組みをつくる

  • お惣菜コーナーで試食を実施する
    →「一度味わった=少し手に入れた」気持ちが働く
  • 店内調理パンなどを香りで引き寄せ、思わず手に取らせる

商品を“持ってもらう・カゴに入れてもらう”工夫

  • 小分けセット・バラ売りで「まず1個」を買いやすく
  • おすすめ商品をレジ横に置いて「ついカゴに入れる」導線をつくる

【図解】保有効果が働く流れ(イメージ図)

商品を手に取る・カゴに入れる
 ↓
なんとなく「自分のもの」っぽく感じる
 ↓
→ もったいなくて戻せない → 購入につながる!

「せっかく手に入れたし…」という感情は、実はとても強力な“行動の後押し”になります。

売場では「まず手に取ってもらう」ことが大切なんですね。


第9章:「最初に見たもの」が基準になる|初頭効果のひみつ

お客様は、売場で最初に見た商品やPOPの印象に強く影響されて、その後の判断をしています。
これを「初頭効果」といって、“最初の印象が、その後の感じ方や選び方を決めてしまう”という心理です。


たとえばこんな場面

  • お弁当コーナーで、最初に「税込498円!ボリューム満点!」のお弁当が目に入る  → そのあとに見た398円のお弁当が、「ちょっと少ないな…」と感じてしまう

→ 最初に見た情報が“基準”になって、あとに見るものの印象が変わるんです。


スーパーでの使い方

売場の最初に“主力商品”を置く

  • おすすめ商品・人気商品を通路の入り口に配置
  • 最初に見るPOPは、シンプルで目立つ工夫を!

特売よりも“価値を伝える”商品から見せる

  • 安さだけでなく、「お得感」「こだわり」など“価値が伝わるもの”を先に出す

【図解】初頭効果の流れ(イメージ図)

最初に見た商品(例:ボリューム大・価格中)→ 印象が強い!
 ↓
あとで見た商品(例:価格安いけど量少なめ)→ なんだか物足りない…

「最初の印象」が、あとの判断に影響する!

「最初に何を見るか」は、売場づくりでとても大事なポイントです。

お客様の“判断の基準”は、思っている以上に最初の情報に左右されています。


「選ぶのが面倒」という気持ちに寄り添った提案は、お客様の満足度を高めながら売上にもつながります。

“考えなくても決められる仕組み”、ぜひ売場に取り入れてみましょう!


第10章:最後の印象が心に残る!終末効果の活かし方

お客様は、買い物体験の「最後」に見たもの・感じたことをよく覚えています。

この「終末効果」と呼ばれる心理を活かすことで、“また来たい”“いい買い物だった”と感じてもらえるお店づくりができます。


なぜ“最後”が大事なの?

人は、記憶の中で「最初」と「最後」の印象を強く残す傾向があります。

たとえば、映画のラストシーンが良かったら、「いい映画だったな」と感じること、ありますよね?

→ お店でも、「レジ」「お見送り」「出口の雰囲気」など、最後の印象がとても大事なんです。


スーパーでの使い方

レジ前や出口周辺の工夫

  • 「またのお越しをお待ちしています!」のPOPや声かけ
  • 小さなサービス品(飴・クーポン)などで“うれしい余韻”を残す

最後の印象を「気持ちよく」する

  • レジスタッフの笑顔・丁寧な挨拶
  • 出口近くに、目を引く季節飾りや癒しの演出

【図解】終末効果の流れ(イメージ図)

レジでの対応 → お見送りの言葉
 ↓
お客様の最後の記憶に残る
 ↓
「また来よう」「気持ちよかった」と感じてもらえる

“また来たいな”と思ってもらえるかどうかは、最後の一瞬にかかっていることもあります。

終わりよければすべてよし。

お客様の心に残るラスト演出、意識してみましょう!


まとめ:売上アップは“お客様の気持ち”から始まる!

ここまで、スーパーマーケットの売上を上げるために役立つ「行動経済学」の考え方を10の章にわけて紹介してきました。

どの章にも共通しているのは、「お客様の心理をほんの少し考えるだけで、売場やPOPの工夫がまったく違ってくる」ということです。


この記事で紹介した10の工夫

  1. 選びやすくする(選択肢は少なめに)
  2. “損したくない”気持ちを刺激する
  3. 最初に見せる価格や印象を工夫する
  4. 「おすすめの理由」を伝える
  5. “今だけ”や“残りわずか”をアピール
  6. ついで買いの流れをつくる
  7. 「みんなが選んでる」安心感を与える
  8. 手に取らせて「もったいない」気持ちを引き出す
  9. 棚の最初に見せる印象を工夫する
  10. レジや出口で“いい印象”を残す

現場で実践するときのポイント

  • 一気に全部やらなくてOK!
    → 「これは明日から試せそう」と思ったものからスタートで大丈夫です。
  • 迷ったときは「お客様の立場」で見てみる
    → 買い手目線を忘れずに工夫すると、自然に“伝わる売場”になります。

参考文献・出典(信頼できる情報)


読んでくださったみなさんが、「これ、現場でも使えそう!」と思えるヒントが1つでも見つかったなら、とてもうれしいです。

明日の売場づくりに、少しだけ“心の科学”をプラスしてみませんか?


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